世界遺産「平泉」の5つの構成資産は、当時の人びとの思いや平和への願いを今に伝えています。
これらの場所には、平和を願い、「仏の世界=浄土(じょうど)」をこの世界に表現しようとした奥州藤原氏の思いが表れています。ここでは、世界遺産「平泉」をかたちづくる5つの場所を紹介します。

中尊寺(ちゅうそんじ)

中尊寺は、850年に高僧・円仁によって開かれ、12世紀に奥州藤原氏の初代・清衡が大規模に整備しました。清衡は、戦で亡くなった人々を敵味方なく供養し、この場所に平和な仏の国「仏国土(浄土)」をつくろうと考えていました。中でも金色堂は1124年に建てられ、堂全体が金でおおわれた美しい建物です。貝の細工や金色のかざりなど、平安時代の高い工芸技術が使われており、国宝に指定されています。

DATA

所在地 〒029-4195 岩手県西磐井郡平泉町平泉字衣関202
電話番号 0191-46-2211
ホームページ http://www.chusonji.or.jp/
拝観時間 年中無休
3月1日から11月3日まで8:30〜17:00、
11月4日から2月末日まで8:30〜16:30

毛越寺(もうつうじ)

毛越寺は、850年に円仁によって開かれ、奥州藤原氏の二代・基衡から三代・秀衡の時代に大きく整えられました。当時は中尊寺を上回るほどの規模と美しさを誇りましたが、のちに火災などで建物はすべて失われました。現在は「大泉が池」を中心とした庭園と、平安時代の伽藍跡がほぼ完全な形で残り、特別史跡・特別名勝に指定されています。仏の住む世界(浄土)を表した、日本を代表する浄土庭園の一つとされています。

DATA

所在地 〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町字大沢58
電話番号 0191-46-2331
ホームページ http://www.motsuji.or.jp/
拝観時間 年中無休
午前8時30分から午後5時(11月5日から3月4日は午後4時30分まで)

観自在王院跡
(かんじざいおういんあと)

観自在王院跡は、奥州藤原氏二代・基衡の妻が建てたと伝えられる寺院跡です。現在では建物は残っていませんが、平安時代の庭園がほぼ完全な形で残されており、日本最古の庭園書『作庭記』の考え方にそって作られたと考えられています。池の北側には大阿弥陀堂と小阿弥陀堂が建てられていたとされ、庭全体が極楽浄土の世界を表しているといわれています。風景の中に仏の世界を感じられる、静かで美しい場所です。

DATA

所在地 〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字志羅山地内

無量光院跡
(むりょうこういんあと)

無量光院跡は、奥州藤原氏三代・秀衡が、京都の平等院鳳凰堂を手本にして建てたとされる寺院跡です。調査によると、阿弥陀堂の左右の回廊は平等院よりも大きく、さらに立派なものをつくろうとした意気込みが伝わってきます。建物は西の金鶏山と一直線に結ばれており、山の上に沈む夕日とあわせて、極楽浄土を表すようにつくられた庭園は、平安時代の浄土庭園の中でも最高傑作の一つともいわれています。

DATA

所在地 〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立地内

金鶏山(きんけいさん)

中尊寺と毛越寺のほぼ中間に位置し、平泉を守るため雌雄一対の黄金の鶏を埋めたという伝説が残っています。奥州藤原氏が山頂に経塚を築いた信仰の山で、平泉のまちづくりの基準となりました。松尾芭蕉も平泉を訪れた際、「金鶏山のみ形をのこす」とこの山の印象を記しています。また、登り口付近には、源義経の妻子の墓と伝えられる五輪塔があります。

DATA

所在地 〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字花立地内

ページトップへ